一番古い記憶

思い出せる一番古い記憶って何だろう?

 

みなさんが、覚えている一番古い記憶ってなんでしょうか。

僕が最近、出会った人によく聞いている質問です。

人によっては、お母さんのお腹の中にいた頃の感覚を覚えている人もいて、とても神秘的に感じます。

 

僕の場合は、どこかのプールでプカプカ浮いているイメージで、親に聞いたら、ハワイのアパート?コンドミニアム?のプールじゃないかな、と言っていました。

 

ということは、自分の最初の記憶は日本じゃない?

 

僕は、物心がつく前から日本とハワイを行き来していたんですが、確かに、いま自分が日常生活を生きている中で、受け取るインスピレーションは、大体そっちからきている気がします。

また、「記憶」と一概に言っても、視覚や嗅覚などの五感で覚えていることもあれば、雰囲気とか愛情とか、温もりといった、別の感覚で頭に残っている場合も多いと思います。

そして、どちらかといえば、後者の方が今の僕らに強く影響しているはずです。

 

何となく暖かくてカラッとした空気の中、甘い香りに包まれて、みんなが笑顔で、手足にまとわりつくビーチの砂、抱っこされて包まれる親の肌と、水の感覚。

 

あぁ、多分僕の人生はここからスタートしたんだな。

 

以前に、自分がよく病気になる理由を、体調を崩すと親が心配してくれるからじゃないかなって、言ったことがありましたが、それと少し似たことで、日本にいて調子が悪いのは、あの頃の記憶が、あの場所に戻りたくて仕方がないからって説が、僕の中で出てきました(笑)

 

ちなみに、いま僕がとても仲いい子の、一番古い記憶は「周りがすごく静か」というものでした。

その子の性格が、本当にそのままで、とにかく落ち着いていて、静か、良くも悪くも感情を表に出さずに、甘え下手です。

詳しく話を聞いてみると、うん。なるほど、と思いました。

 

気になっていろいろと調べていたら、こんな資料も見つかりました。

 

「成人期に形成された記憶は長期保持されるが,幼児期に形成された記憶は簡単に失われる.この現象は,「幼児期健忘」と呼ばれ,人ではおおむね3歳以前の幼児期の記憶を喪失することが知られている.長年,幼児期健忘の機構は明らかではなかったが,2014年にAkersらは,神経新生の多い幼若期海馬歯状回において,神経新生による回路再編が神経回路に蓄えられた記憶の忘却を促進し,神経新生の少ない成人期には記憶の忘却が起こりにくいということを明らかにした.その一方で,忘却したはずの早期記憶が,後の人生の脳機能と生理に深く影響していることも実証されている.例えば,育児放棄や虐待を幼児期に経験すると,成人期でのストレス脆弱性が増加し,心的外傷後ストレス障害などの発症素因となる.しかしながら,早期記憶を忘却するにもかかわらず,早期の経験が成人の行動に影響を及ぼす機構は明らかではなかった.」

(及川 弘崇, 実は覚えている物心のつく前, ファルマシア, 2017, 53 巻, 3 号, p. 264, 公開日 2017/03/01, Online ISSN 2189-7026, Print ISSN 0014-8601https://doi.org/10.14894/faruawpsj.53.3_264https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/53/3/53_264/_article/-char/ja,)

 

やっぱり、自分では全然覚えていなくても、昔の記憶が今の人生に大きく影響を与えているんですね。

3歳以前の記憶は喪失するとは書いてありますが、人間の脳は3歳までに8割が完成すると言われています。そんな彼らにどんな経験をさせてあげて、どれくらい愛情を注げるかって、とても大切だと思いました。

ここまで育ててくれた自分の親もそうですし、現在進行形で育児をされている方には、ホント頭が上がりません。

どうか僕の周りにいる、親も子供も、みんなが幸せに暮らしていけますように。

 

長くなりましたが、新年はこんなことを考えていました。

明けましておめでとうございます!

みんな今年もよろしくね。

 

TOKYO HAZE ゆい

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